売上を上げる①②で、販促によって集客を一時的に上げて、それを
準備を十分に取ることで第一印象を及第点まで持っていき、
そして4つの来店頻度を上げるポイントで、リピート率を上げることを
説明してきました。
この記事では①の時に、一番ハードルが高いと説明していた客単価
についてご紹介したいと思います。
まとめ:客単価UPが難しい理由
客単価が売上の公式(売上=客数×客単価)の中で、一番難しいと
感じている理由は、客単価を上げるために必要な要素が要因です。
①一点あたりの商品単価を上げる。
②一人当たりの購入数を増やす。
客単価=①商品単価✖②平均購入数
で表される通り、要素は2つしかなく、基本、お客様は敬遠しがち
なことばかりです。
商品単価が上がるのは値上げのこですし、いきなりいつもよりも
購入数が増えるというのも、なかなか無理があります。
①商品単価を上げる
②よりも、圧倒的に難しいのが①です。
「昨日100円で買ったリンゴが、今日は150円に値上げしていた。」
という状況なので、買わない人も出てきますし、いつもよりも買う数量
を少なくする人もいると思います。
実は①②は連動している関係で、客単価をただ上げるだけだと、②も
自然と下がるので、以前、売上を上げる① ~集客編~ で書いた通り、
結局トータルの客単価は上がる可能性が低く、ただ不満だけが残る…と
いう結末にもなりかねません。
なので、あり得るとしたら、その商品がオリジナルブランドで、競合が
いない…とか、そもそも現状の価格でも、競合店に比べると圧倒的に
安いとか、または、飲食店ならめちゃくちゃ美味しいとか、ファッション
ブランドなら、相当おしゃれだとか。
とにかく、何等かの差別化ができていて少なくとも商圏内では独り勝ちの
状況じゃないと、ただ金額を突然上げると売上は下がります。
なので、一律に扱っている商品の全体値上げをするのではなく、上記の
理由で競合がいない、または圧倒的な差で勝っているものだけを値上げ
を、慎重に行うことになります。
その際は、当然ですが、競合店の調査を徹底的に行い、最新の情報で
自店とライバルとの比較をする必要があります。
※いつか別の記事でご紹介しますが、ランチェスター戦略の中で、
圧倒的ナンバー1になっている状況は、相手の兵力に対して、
こちらが2倍以上の開きを与えている場合です。
その商品のシェアなどがライバル店に勝っているのか・・・を
判断する時には役立てて良い指標です。
たとえば、スーパーでアボカドを販売していて、2位のライバル店
と比較したときに、、、
●アボカドの種類が2倍以上! ← 品揃え
●アボカドの量が2倍以上! ← 在庫量
●アボカドの大きさが2倍以上! ← 例えが悪いか(^^;)
●アボカドのうまさが2倍以上! ← 食べログの評価とか?
こんな感じです。
実際に調査してみると、他にもライバル店との差はたくさんある
ことが分かります。
たとえば、お店全体で言えば、駐車場の数とか、営業時間とか。
またはアクセスの良さ…などなど。
全体の値上げをするか、単品の値上げをするか、oneジャンルの
値上げをするかで、調査範囲も変わります。
逆に「2倍ほどの差がついている項目無いな…」だったら、客離れ
を起こす可能性があるので、今は価格を合わせる(ミート)程度に
しておくのも手です。
②一人あたりの購入数を増やす!
これも前回 売上を上げる① ~集客編~ で簡単に説明した通り、
セット販売が有効手段です。
まとめ買い、詰め放題など、呼びようは様々ですが、
1個で買うより●個以上かった方が、1個あたりの値段が●円安くなる
というもので、大前提として、店側の利益は増える設定をしないとダメと
いうことです。
イベントとてのまとめ買いは、あくまで集客のためなので、利益度外視の
ものが多いですが、ここで言うセット販売は、常時サービスなので、
ちゃんと利益が取れる価格設定にしないと、継続できないので、売上
対策にはなりません。
説明しなくても大丈夫だと思いますが、、、
●1個作るのに、材料費が80円するコロッケがある。
●通常1個150円で販売している。(70円の儲け)
●3個買う人が大半なので、売上は450円、儲けは210円。
●10個だと1,200円になるセット販売を開始した。
●1個あたりだと儲けは70円→40円に落ちる。
●でも10個売れるので、儲けは400円となり、190円儲けが
増える。
この場合、売れる個数が違うので、作業が増えるなどのコストは
増えていると言えますが、それを無視するとほぼ倍の利益となり、
料金設定としては成功となります。
ただ、これもあまりに儲けに走ろうとすると、そもそもコロッケ
が一週間に食卓に上がる平均個数などが別に存在するため、利益
は単日では増えますが、来店する頻度が下がる危険性があるので、
注意が必要です。
あまり来店控えがでないような、現実的な設定にしましょう。
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