10個めの記事でいよいよ「売上編」に突入したいと思います!
ただ、ひとこと「売上」と言っても、いろんな要素が混ざり合った結果に
過ぎず、その手法は多岐に渡ります。
売上 = 客数 × 客単価
これは基礎的な売上の公式と呼ばれるものですが、実際には、もっと分解して
考えてみたり、自分が身を置く業態によっては、公式の内容もそれに合わせて
多少の変化させることが多いです。
売上 =①アクセス数 × ②購入率 × ③平均客単価
この公式は、ネットショップにおける売上の公式として紹介されていたものです。
見るだけで、何となくですが、リアルショップに置き換えられる気がしました。
リアルショップの場合は、【会員数×来店頻度×平均購入数×平均単価】
などと分解する場合もありますが、例えばアクセス数を、会員数×来店頻度と考えることも
できるので、ネットショップもリアルショップも基本はだいたい同じと言えますね。
売上を上げる要素は大きく3つ!
では、今回はこのネットショップの公式をもとに、売上を上げる要素について説明したいと
思います。
①アクセス数
②購入率
③平均客単価
一般的に、売上を上げたければ、上野①、②、③のうちのどれか、またはいくつか
を上げてしまえば簡単に上がります。
ただ、③については、経験上、扱っている商品の中で、狭いグループの客単価を
上げるのはそれほど難しくはありませんが、お店全体の客単価(一回のお買い物で、
使っていただく金額)を上げることは、かなりハードルが高いという印象です。
①②③のすべてがハードルが高いのは間違いないのですが、比較的③に比べれば
まだ①アクセス数、②購入率 の方が現実的だと思いました。
客単価UPが難しいワケ
客単価を上げることが難しい理由を説明する前に、客単価を上げる方法を
さらに分解して説明しましょう。
客単価=一人が購入する平均個数×平均単価
この場合、一人が買う数量を増やすか、商品単体の価格を上げるかの
2通りの手段で客単価は上がる訳で、それほど難しくないようにも一見思えます。
一人が買う数量を増やすもっとも簡単な手法は、商品単価を安くすることですが、
そうすると、数量は上がっても、単価が下がることで、結局
客単価は変わらない…という結果になりがちです。
商品単価を上げる、いわゆる値上げを行えば、買い控えが発生し、購入する数量が
落ちるため、やはり客単価は思うように上がりません。
だから、客単価UPはハードルが高く、いちばん代表的に使われる手法が、
バンドル、、、いわゆるセット料金というものです。
セット料金とは、たとえば単品で250円するものが5個購入することで、
1,000円になるというもので、本来5個だと単価250円なので、1,250円
になるはずが、一個分が無料になる計算となり、非常にお得です。
前提として、この商品の一人当たりの平均購入数が4個を切って
いないと意味がなく、もともと4個が平均なら、値引きしなくても1,000円
の売上があるので、5個セットで1個無料にする意味がありません。
さらに、もし、250円の商品の原価が200円なら、4個だと50円×4個=200円の
利益となり、5個セットの場合は、4個の時と同じ1,000円の売価なのに、原価200の商品を
ひとつ無料で渡していることになるので、利益が0円となり、意味がありません。
セット料金を実施する場合の前提は、
単価は下がるが、トータルの利益は増える
じゃないとダメってことです。
絶対無理・・・とは言いませんが、お店全体の売上を上げるような規模の
セット料金を設けるのは難しく、ある特定の人気ジャンルに特化した方が
やりやすいと思います。
アクセス数を上げる!
②の購入率の上げ方は、また別の機会に記事にするとして、三つの要素の中では、
今回は比較的、すぐに結果が出やすい①のアクセス数(客数)
にフォーカスしたいと思います。
小売業にとってのアクセス数を、広い意味で考えたとき、下の3つが該当します。
①お店の近く住んでいる人(商圏内人口)
②商圏内に用がある人(通勤・通学)
③すでに利用している人
ネットショップにおいてのアクセス数とは、まさに企業などのウェブサイトを
訪れた人の数であり、購入率とは、その中での何かを買ってくれた数を指します。
小売り業に置き換えて考えてみると、③はすでに店舗を利用したことがある人を
指し、①②は、近所に用はあるけど、利用したことは無い人たちです。
③の方々は近いうちに、店舗にアクセスしてくれる可能性がありますが①②に
ついては、何か仕掛けをしなければ、これからも来店されない可能性があります。
その問題解決の手法として、もっとも有名なのが、、、販促 です。
販促を打つ!
販促とは、販売促進のことで、やり方は様々あれど、有名なものは3つのタイプで、、、
●値引き・半額などの価格サービス型
●おまけなどの特典型
●限定品や希少品などの差別化型
これらは、きちんと準備をして、十分な内容で、正しい宣伝を行えば大きな
反響が確約され、おそらく一時的に新規顧客や休眠顧客(しばらく来店してなかった人)
が増えることで、既存客+新規顧客+休眠顧客の増加で全体の客数が上がります。
これが第一歩です。
正しくは、ここまでが「アクセスが増えた」という段階で、実際の客数というのは、
本来は一時的なものでなく、継続的なもとを指し、実際にはイベントの準備や販促に
掛かった経費が回収できないうちに、一過性のブームとして鎮静化してしまう可能性
が非常に高い傾向があり、その場合、「ああ、忙しかったね」
で終わり、あとには何も残りません…。
次の記事では、このアクセスの急上昇を一過性のものにしないように、どのような事に
注意すればよいかを説明したいと思います。
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